抜き形状とスリットを持つゲージの高精度設計のポイント

Before

ゲージに入っているスリットにより、薄肉部分の反りや歪み、たわみといった現象が現れやすくなる。

抜き形状B

精密ゲージ内部に穴とスリット溝が存在するようなゲージの場合、薄肉部分が存在していると形状変化を起こしやすくなります。上図の例では、矢印のような外向き、または内向きの力がゲージに加わり、穴径や穴位置の寸法精度が保てなくなってしまう可能性があります。

After

設計上可能な限り肉厚を増やすことで穴径、穴位置の精度を確保することが可能になる。

抜き形状とスリットを持つゲージの高精度設計のポイント / 抜き形状

精密ゲージ内部にスリット溝があり、金属の応力等が不均一にゲージに掛かるような形状の場合、薄肉形状はできる限り避けて設計することが重要です。上図の例ではA とB の寸法の肉厚を十分厚くすることで形状変化の力の影響を抑え、ゲージを高精度化することが可能になります。

精密ゲージの製作においては、形状によっては外に広がったり内に倒れたりする力が働きます。具体的にどの部分の設計を変更すべきかは形状によって異なりますが、原則としてゲージ設計の際は薄肉形状を避けて、金属の形状変化を小さくすることが重要です。

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