- 精密測定ゲージ製作においては、耐久性、長期使用を考えての材料選択が重要になります。
長年 使用の際に起こり得る消耗、現場での取り扱いの際に発生し易い打痕、キズ等の対策として、HRC52~60の熱処理材を用いることをおすすめします。 - 精密測定ゲージ使用時において、素手で扱うと錆が発生する可能性があります。
特に梅雨時期や汗により、皮脂が付いたりすると錆が発生しやすくなります。
薄い手袋をはめて使用することで錆の発生を防ぐことができます。
また、保管する場所の湿度にも注意し、精密測定ゲージを使用しない際には、防錆剤を塗布することで精密測定ゲージの長寿命化に貢献します。 - 精密測定ゲージのエッジ部分は、非常に鋭利になっている為、エッジ部分で手を切るという事故が起こりやすくなります。
事故・怪我を防ぐためには設計段階で角がエッジにならないように、面取りの指定を行っておくことが有効です。
多くの精密測定ゲージは、安全性の為、必要部以外 はエッジが存在しないような設計となっています。 - 精密測定ゲージで、はめ合いがある場合、穴と軸の公差域の設定次第で作業性に大きく影響が出てきます。
精密測定ゲージ使用現場で穴と軸のクリアランスが小さい為、軸が穴には入るが、はめ合いがきつくて作業効率が悪く使いづらいとの声を聴く事があります。
検査仕様に合わせた公差設定を行うのが最重要点ですが、作業性も考慮をすることでトラブルの防止となります。 - 精密測定ゲージ素材としてよく使用されるSK5とSKD-11(ともにHRC58)を同じ条件で錆の発生を比較したところ、SKD-11のほうが成分含有量の違いで錆の発生が少なかったデータがあります。
- 精密測定ゲージを製作し、測定するには恒温室にて一定にした環境下に12時間以上ゲージを安置した後に測定を行います。
精密ゲージの使用環境では、冬場と夏場の温度変化にご注意下さい。
精度良く製作した精密測定ゲージでも、使用環境の温度差による熱膨張が発生し、正確な測定が出来ないことがあります。
年中通して一定の環境でゲージの保管・ご使用をおすすめします。 - 精密測定ゲージは、ミクロン単位で製作されているものが多くあります。
精密測定ゲージを乱雑に保管したり重ねたりすると、精密測定ゲージがぶつかり合ったりし、使用が出来なくなる場合があります。
保管の際はクッション材の上に置き、錆防止の為、防錆剤をふり、なおかつ空調の効いた暗所に保管します。 - 精密測定ゲージは、見た目で分別が付かないものでも一部寸法が違う類似の精密測定ゲージが存在する場合がよくあります。
検査担当者が間違えない為に、精密測定ゲージに出来るだけ目視で識別できるように大きく製品名・図面番号を刻印することにより、未然にトラブルの防止につながります。 - ゲージや測定器は、経年劣化や摩耗などの原因で本来の規格に沿った検査が できなくなっている場合もございます。弊社では、正確なゲージによる合否判定や測定器による測定ができるよう、定期的な校正が必要だと考えております。
※定期的な校正間隔 1年~3年(目安として)。
設計者様・製造技術者様が知っておくべき ゲージに関するワンポイントメモ
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